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アナログデータとデジタルデータのまとめ

  • 著者:YAMANJO
  • 公開日:2008年7月25日
  • 最終更新日:2024年10月8日

本章で学習してきたアナログデータとデジタルデータのまとめページです。

デジタルデータの処理方法

これまで、アナログデータとデジタルデータについて学習してきました。

デジタル化の技術によって、人類は複製や加工が容易で、通信することも容易、コストも安く、さらには劣化しないという画期的なデータの保存方法を手にしました。

こうしてデジタル化は広く普及しましたが、一方で、デメリットがないわけではありません。

理論的には実際の映像や音声とほぼ同じ情報量をもつアナログデータに比べて、実物との誤差が生じること、誤差を少なくすればするほどデータ量が増大するといったデメリットがあります。

例えば、映画などの高画質、高音質な動画になるとデータ量は膨大なものになり、前項で学習した数ギガバイト(GB)の容量を持つDVDやブルーレイディスクでないと収まらないサイズになってしまいます。

1秒間に何万回もサンプリングされている情報を数時間も記録することになり、とてつもない数の2進数が使われていることが容易に想像できると思います。

ということは、例えば映画のデジタルデータを通常の速度で再生させるだけでも、膨大な数の2進数の処理が必要になってきます。つまり、データ量の増大にともなってパソコンなどの機器の処理能力(性能)が求められるわけです。

実際に、パソコンなどの再生装置は超スピードで2進数を処理しています。2進数しか処理できないので、そういう意味では賢くないかもしれませんが、処理能力は想像を超えた速さです。

どれくらいの速度かというと、

1秒間に数十億回、数百億回の処理

というレベルです。(詳しくは、パソコンの仕組み で学習します)

技術の進歩により、一世代前のパソコンと現在のパソコンでは性能が全く違ったり、新しい製品や仕組みが日々生まれているために、一概には言えませんが、スピード感としてはこれほどの高速になります。

具体的にどのような処理を行っているのかというと、動画の場合、AD-DA変換にかかる処理、符号化された2進数を映像に戻す処理、ピクセルごとの明るさやコントラストの調整、音声と映像の同期など他にも様々な処理が必要であり、これらはすべて数学的な演算によって成り立っています。

つまり、超高速で2進数を計算しているということになります。

人間が2進数を扱えるか?

このようにコンピュータは、2進数を扱わせると天下一品であり、恐ろしいほどのパフォーマンスを発揮します。しかし、私たち人間にとってはそうではありません。

人間にとって2進数は非常に扱いにくいからです。

例えば、0と1の羅列を一目見ただけで正確にその並び順を答えられる人はそういないでしょう。コンピュータにとっては扱いやすくても、人間には限界があります。データ量が増えてくればなおさらです。

そもそも、私たちはパソコンを利用するときに2進数を用いたりしませんし、2進数のことを意識したことなどないと思います。 まして、パソコンを使うときに2進数を使わなければならないのなら、パソコンがこれほど普及するはずもありません。

高度な知識を持ったプログラマーたちは、2進数の4桁をまとめて「16進数」に変換して用いたり「プログラミング言語」と呼ばれる命令文を使ってコンピュータに処理をさせています。

彼らでさえ2進数を扱うことはほとんどないのですから、私たちが扱うことはまずありません。

しかし、実際にはコンピュータは2進数しか処理することができないはずです。 それなのに私たちはパソコンを扱うことができています。なぜでしょうか?

私たちは2進数を意識することなく文字を入力したり、画像を貼り付けたり、メールを送ったり、動画を見たり、あなたは今まさにインターネットでこのページを閲覧しているのです。

その理由は、

2進数を人間が扱いやすい数字や言語にさらに変換する

からです。

このため、私たちが2進数を意識することなくパソコンを利用できるのです。それを可能にしているのが、次章から学習する「プログラム」になります。

更新履歴

2008年7月25日
ページを公開。
2009年3月7日
ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
2018年1月19日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。
2024年10月8日
内容修正。

著者プロフィール

YAMANJO(やまんじょ)

経歴
岡山県出身、1980年生まれ(申年)の♂です。現在、総合病院で電子カルテなどの情報システム担当SEとして勤務。医療情報学が専門ですが、ネットワーク保守からプリンタの紙詰まり、救急車の運転手までこなしています。
医療情報技師、日本DMAT隊員。ITパスポート、シスアドなど、資格もろもろ。
趣味は近所の大衆居酒屋で飲むこと、作曲(ボカロP)、ダイビング。
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