アナログデータとデジタルデータのまとめ

れまで、アナログデータとデジタルデータについて学習してきました。デジタルデータはアナログの電気信号を2進数で「数値化」したものでした。

つまり、デジタルデータとは「情報」を記録したものであり、例えば音楽データなら「このタイミングの音」、画像データなら「この位置の色」といった情報で、それを2進数に置き換えて保存したものがデジタルデータになります。

「なぜ2進数なのか?」は、ただ単純にコンピュータ内部での電流の「ON」と「OFF」に「0」と「1」を対応させているというのがその理由でした。

デジタル化のメリットは、処理や加工が容易で、通信することも容易、コストも安く、さらには劣化しないという画期的なものです。このためデジタル化は広く普及しました。

一方で、デメリットがないわけではありません。

実際の映像や音声ではないので、実物との誤差が生じること、誤差を少なくすればするほどデータ量が増大するといったデメリットがあります。例えば、映画などの高画質、高音質な動画になるとデータ量は膨大なものになるということです。

映画のような長時間で高画質の動画であれば、前項で解説した数ギガバイト(GB)の容量を持つDVDやブルーレイディスクでないと収まりきらないサイズになってしまいます。

1秒間に何回も記録されている「このタイミングの音」「この位置の色」といった情報を数時間も処理することによって映画になっていることを想像してみてください。とてつもない数の2進数が使われていることが容易に想像できると思います。

こう考えると、パソコンは2進数しか処理できないのであまり賢くないんじゃないか、という疑問は吹き飛ぶはずです。とてつもない超スピードで2進数を処理しているのです。これがどのくらいの速さかというと、

1秒間に数十億回、数百億回の計算処理

をするくらいのスピードです。(詳しくは、パソコンの仕組み で学習します)

技術の進歩により、一世代前のパソコンと現在のパソコンでは性能が全く違ったり、ブルーレイディスク等の新しい製品やサービスが日々生まれています。やはり、

技術革新のスピードの速さはデメリット

とも言えるのだと思います。

さて、パソコンは基本的に2進数であるデジタルデータしか処理できませんが、私たち人間にとってはそうはいきません。人間には2進数は非常に理解しにくいからです。

例えば、0と1の羅列を一目見ただけで正確にその並び順を答えられる人はそういないでしょう。

パソコンにとって2進数は非常に扱いやすい数字ですが、人間は2進数を扱うには限界があります。データ量が増えてくればなおさらです。

私たちはパソコンを利用するときに2進数を用いたりしませんし、2進数のことを意識したことなどないと思います。 まして、パソコンを使うときに2進数を使わなければならないのなら、パソコンがこれほど普及するはずもありません。

高度な知識を持ったプログラマーたちは、2進数の4桁をまとめて「16進数」として表したり、「プログラミング言語」と呼ばれる命令文を使ってコンピュータに処理をさせています。

彼らでさえ2進数を扱うことはほとんどないのですから、私たちが扱うことはまずありません。

しかし、実際にはパソコンは2進数しか処理することができないはずです。 事実、パソコンで処理されるすべてのものはパソコン内部では2進数で処理されています。それなのに私たちはパソコンを扱うことができています。なぜでしょうか?

私たちは2進数を意識することなくパソコンを使って文字を入力したり、画像を貼り付けたり、メールを送ったり、動画を見たり、あなたは今まさにインターネットでこのページを閲覧しているのです。

もうおわかりだと思いますが、その答えは、

2進数を人間が扱いやすい数字や言語にさらに変換する

からです。

このため、私たちが2進数を意識することなくパソコンを利用できるのです。それを可能にしているのが、次章から解説するプログラムになります。

更新履歴

2008年7月25日
ページを公開。
2009年3月7日
ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
2018年1月19日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。
2022年1月9日
内容修正。

参考文献・ウェブサイト

当ページの作成にあたり、以下の文献およびウェブサイトを参考にさせていただきました。

文献
なし
ウェブサイト
なし