名称 ~ ホームページとウェブサイト ~

項で、コンピュータの種類について解説し、パソコンとコンピュータの違いを学習しました。したがって、同義語のような二つの用語も厳密には意味が異なり、使用目的によっては使い分けなければならない場合があります。

本項では、そのような用語をさらに広く紹介し、場面に応じて正しい活用ができるように学習して行きたいと思います。

さて、「パソコン」と「コンピュータ」については前項で学習しましたので、詳しくは前項を参照してください。この他の例として、まず「ホームページ」と「ウェブサイト」という呼び方について解説したいと思います。

この2つの用語は、日本では同義語として扱われていますが、実際には間違った使われ方をしているのです。そもそも「ホームページ」の本来の意味は、

ブラウザを起動した時に最初に表示されるウェブページ

を表す用語になります。したがって、ホームページとはブラウザによって設定される「1ページ」を表しているわけで、「ウェブサイト」と同義語ではありません。

「ウェブサイト」とは、

同じドメインに含まれるページ全体

を表す用語です。(ドメインについては、IPアドレスとドメイン を参照してください)つまり、日本ではウェブサイトとホームページが同義語として扱われ、ややもすると「ホームページ」=「インターネット」のようなイメージを持つ人もいますが、根本的には誤りなのです。

日本や韓国などの一部の国ではなぜか、ただの1ページを表す「ホームページ」という言葉がウェブページ全体を表す言葉として定着してしまったのです。外国ではホームページと伝えても意味がずれて伝わってしまいます。

もっとも、「ホームページ」は、この他の使われ方として、

ウェブサイトの一番最初のページ(トップページ)

を意味する場合が一般的になっており、本来の意味であるブラウザの起動ページは「スタートページ」と表現されるようになってきています。

つまり、それぞれの場面で同じような言葉が混同されて、間違った使われ方がそのまま定着してしまっているのです。

したがって、現在では、「ウェブサイト」とは、同じドメイン内の複数のウェブページやウェブページに含まれるファイルの集合体を指す言葉であり、「ホームページ」は、そのウェブサイトのトップページのみを指す言葉になります。

本に例えると「ホームページ」は表紙やもくじであり、本全体が「ウェブサイト」になります。

また、ネットワークの中の1台のパソコンを表現する「端末」という用語と「クライアント」という用語も、厳密には意味が異なります。

前項で解説のとおり、もともと「端末」という言葉は、メインフレームとネットワークされた処理能力を持たない「入力端末」のことを指す言葉で、「クライアント」とは、クライアントサーバシステムにおける処理能力を有するパソコン等のコンピュータを指す言葉です。

したがって、メインフレームに従属的な「端末」と、サーバに対して協力的な「クライアント」とは意味が異なるのです。

しかし現在では、「端末」はネットワークの「端末装置」の意味でも用いられることが多くなり、クライアントと混同されることが多く、明確な区分はなくなっています。

更新履歴

2009年9月4日
ページを公開。
2009年9月4日
ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
2014年5月23日
内容修正。
2018年2月2日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。

参考文献・ウェブサイト

当ページの作成にあたり、以下の文献およびウェブサイトを参考にさせていただきました。

文献
なし
ウェブサイト
なし