デスクトップとは

たちはパソコンを操作するとき、まず、デスクトップという画面で操作を行います。アイコンをクリックしてアプリケーションソフトを起動させたり、フォルダを展開してファイルを開いて操作を始めます。

これこそ、GUIというマウスによる視覚的な操作の真骨頂です。この機能のおかげで誰でもパソコンを利用することができるようになったというのは、前述のとおりです。

デスクトップというのは「デスク」という名前のとおり、Windowsが仮想的に「机」を表現したものになります。本物の机と同じように、パソコンを操作するうえでの「ユーザーの机」であり、自由に使うことができる机です。

そのため、デスクトップのアイコンは実際の机の「付箋」であり、フォルダは「引き出し」と考えれば理解しやすいと思います。(「付箋」という機能は別途ありますが、あくまで表現上の付箋です)

付箋は目印であり、やらなければならない仕事や作業の覚え書きです。

使用するアプリケーションソフトのアイコンを貼り付けておくと、アイコンをクリックするだけでアプリケーションソフトが起動し、すぐ作業を始めることができます。

また、引き出しはファイルの整理に使います。

様々なファイルをフォルダという引き出しに整理して効率よく作業することができます。実際の机と同じで付箋を貼りすぎたり、引き出しを整理整頓しておかないと仕事がはかどりません。

デスクトップをすっきりと整理しつつ、なおかつ素早く目的のファイルやアプリケーションソフトを開くことができるようにカスタマイズすることが上級者への第一歩と言えます。

さて、じつはこの「デスクトップ」も、

数あるフォルダの中のひとつ

にすぎません。

意外に思われるかもしれませんが、単なるデスクトップというフォルダにすぎません。つまり、最初の画面に常に表示されているフォルダなのです。

デスクトップフォルダはフォルダの階層構造の中で確認することができます。

エクスプローラー表示のイメージ

このように「デスクトップ」というフォルダが存在します。私たちがいつも見ているデスクトップ画面は、

デスクトップというフォルダの中身を表示しているにすぎない

ということです。

Windowsが作り出したバーチャルな机といってもフォルダにすぎないのです。

ただし、前項で触れましたが、本来デスクトップフォルダは、ルートフォルダである「Windows(C:)」よりも下の階層にあるのですが、エクスプローラー表示ではデスクトップが(ドキュメントやピクチャなども)最上位にも表示されています。

エクスプローラー表示のイメージ

なぜこのように、エクスプローラビューの階層表示と実際の階層が異なるのかというと、

ユーザーが良く使う(ユーザーがファイルを保存する)特別なフォルダ

だからです。

つまり、デスクトップフォルダだけでなく、ダウンロード、ドキュメント、ピクチャなどのフォルダも同様に、目立つところに表示して探しやすくしているだけで、実際のルートフォルダは(C:)や(D:)といった記憶装置になります。

実際のルートフォルダである「Windows(C:)」と並列にこれらが表示され、さらにその上位に「PC」と表示されていますが、これも文字どおりのパソコンの意味ではありません。

「PC」というフォルダには実体がない

のです。PC(パソコン)の中に記憶装置があるので、イメージとして「PC」という大きなフォルダで、それらを包括するように表現しているのです。

要するに、ユーザーに使いやすく(探しやすく)するための配慮に違いありませんが、このために逆に理解するのがややこしくなっている感があります。

お使いのパソコンのデスクトップ画面と、デスクトップフォルダの中身を比べてみてください。

デスクトップフォルダの中身の方が少ないことと思います。デスクトップフォルダの中には、デスクトップ画面にアイコンで表示されている「PC」も「ネットワーク」も「ごみ箱」もありません。

なぜこのような違いが生じるのかというと、

デスクトップフォルダに表示されないアイコンは実体のないもの

だからです。

なぜかというと、これもすべてユーザーにわかりやすく操作してもらうための配慮から、実体のない階層やアイコンを作り上げ、そのなかで感覚的に操作してもらうためです。これこそが、GUIの本質です。

具体的には、「PC」はパソコン内の機器などを参照するためのフォルダでありアイコンです。パソコンの中身の機器(ハードディスクやDVDドライブなど)を参照するために、それらをまとめて表示するフォルダになります。

このように、ユーザーに操作しやすいように同じグループのものなどをまとめた仮想フォルダになります。おかげで、目的のファイルやプログラムをそれぞれ別の階層から探す必要がなくなり、操作を効率的に行うことができます。

そのため、これらの実体のないものは実在のフォルダであるデスクトップフォルダには表示されないというわけですが、GUIによって操作しやすくなった反面、階層構造を正しく理解しようとすると、逆にややこしくなっています。

いずれにしても、ここではデスクトップという画面はフォルダの中身を表示していると覚えておきましょう。

さて、じつはデスクトップがフォルダであるように、

スタートメニューもフォルダ

になります。

スタートメニューの階層は、Windowsのバージョンによって異なりますが、かなり深い階層に「Start Menu(スタートメニュー)」というフォルダがあります。

スタートメニューと同じアプリケーションソフトのアイコン(ショートカット)が保存されていて、それをクリックするとアプリケーションソフトが起動します。

「スタートメニュー」フォルダのイメージ

これらもWindowsがユーザーに操作しやすいように、仮想的にスタートメニューというかたちで提供してくれているものです。しかし、スタートメニューもデスクトップも、単なるフォルダの中身がビジュアル化されて表示されているに過ぎないのです。

更新履歴

2008年7月9日
ページを公開。
2009年3月21日
ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
2018年1月24日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。
2022年1月13日
内容修正。

参考文献・ウェブサイト

当ページの作成にあたり、以下の文献およびウェブサイトを参考にさせていただきました。

文献
ウィンドウズのファイル操作術-パソコンがわかる!使える!