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HTTP(HTTPS)とは|WWWを支えるプロトコル

  • 著者:YAMANJO
  • 公開日:2008年7月27日
  • 最終更新日:2025年4月21日

アプリケーション層の代表的なプロトコル「HTTP」について、詳しく学習していきましょう。

WWWとHTTP

インターネットはIPネットワークであり、インターネットでの通信にはTCP/IP(プロトコル群)が使われることを学習してきました。

同じネットワークのLANでは主に「イーサネット(Ethernet)」、異なるネットワークでは「IP」と「TCP」または「UDP」を中心とするプロトコルによって通信が行われることになります。

これで通信の基盤は確保され、上位層である「アプリケーション層」のプロトコルによって、実際にユーザーレベル(アプリケーションレベル)での通信が可能となります。

アプリケーション層のプロトコルは、より人間の操作(目的)に直結したルールを規定しています。TCPやIPによってインターネット上のすべての通信の基礎となるパケット通信が確立し、そのうえで、ウェブページの表示やメール送信といった個別の操作(目的)に応じた通信を定めています。

具体的にどのようなものがあるのかと言うと、前項のTCP/IPモデルのとおり、HTTP、FTP、Telnet、SMTP、POPなどで、基本的には使用するアプリケーションソフトによって選択されます。

例えば、ウェブブラウザはHTTP、メールソフトはSMTPやPOPのように、アプリケーションソフトがこれらのプロトコルを使用して通信を行います。

ただし、アプリケーションソフト専用のプロトコルというわけではなく、あくまでアプリケーションソフトがこれらのプロトコルを利用して通信するということになります。

本項ではこのうち、

HTTP(エイチティーティーピー)

について詳しく学習していきたいと思います。

HTTPは「HyperText Transfer Protocol」の略で、直訳すると「ハイパーテキストを移動するプロトコル」です。つまり、ハイパーテキストを転送するためのプロトコルということになります。

ハイパーテキストとは、WWWとは で学習のとおり、ハイパーリンクによって他のページへワンクリックで移動させることができたり、画像や動画を埋め込むことができるテキストファイルです。

ハイパーテキストはHTMLによって記述され、HTMLは、文字列に見出しや段落などの文書構造を定義する「タグ」を埋め込むことができます。このタグによって文章が構造化され、検索も非常にしやすくなります。(SNSで利用されるハッシュタグ「#」はキーワードであり意味が異なります)

ハイパーテキストの登場によって、検索が速く簡単にできるようになり、ハイパーリンクによって1つのサーバですべてのファイルを保管する必要がなくなりました。

こうして、ハイパーテキストを実装した論文閲覧システムが構築され、現在のウェブページの仕組みにつながっていきます。インターネット上でハイパーテキスト(ウェブページ)を閲覧できる仕組みが「WWW」です。

WWWは「World Wide Web」の略でした。プロトコルの学習をしていくと英単語の用語が多くなり、頭の整理が追いつかないかもしれませんが、WWWはプロトコルではありません。インターネットが提供するサービスの1つで、ウェブページの仕組みを意味します。WWWシステムで使用されるプロトコルが「HTTP」です。

では、HTTPがハイパーテキストをどこに転送するのかと言うと、前項のメールのように、サーバからノードへの転送であり、具体的にはWWWサーバ(ウェブサーバ)とユーザーのブラウザ間の通信になります。

ブラウザとはウェブページを閲覧するためのアプリケーションソフトで、Microsoft「Edge」、Google「Chrome」、Apple「Safari」などがあります。ウェブページを閲覧するということは、WWWサーバとブラウザ間のデータ転送に他なりません。その通信プロトコルがHTTPということです。

URLとは

HTTPの仕組みについては後述しますが、HTTPは主としてウェブサーバとブラウザ間の通信を規定しており、ウェブページの通信のために設計されたプロトコルです。(近年では「WWWサーバ」という呼び方はしないので以降は「ウェブサーバ」に統一します)

先述のとおり、ブラウザ専用のプロトコルではなく、あくまでブラウザが利用するプロトコルになります。元々、ブラウザでの使用を念頭に設計されたプロトコルにはなりますが、現在ではスマートフォンやIoTデバイスの普及により、それらの機器やアプリがHTTPで通信し、天気情報やSNSの投稿などを取得するケースも増えてきています。

そのため、ブラウザのみがHTTPを利用するわけではありませんが、パソコンでウェブページを閲覧するためには、ブラウザと呼ばれるアプリケーションソフトが必要になります。

WWWとは で学習のとおり、ブラウザを通してハイパーテキスト(HTMLファイル)を表示することで、タグが省略され、画像が表示されたり、ハイパーリンクが有効になります。

ハイパーテキストは、インターネット上のウェブサーバに保存して公開することで、ウェブサイト(ウェブページ)として誰でもアクセス可能になります。

ウェブサーバはインターネット上に無数に存在しており、契約しているプロバイダのサーバにウェブサイト用の領域が割り当てられる場合もあれば、大容量のレンタルサーバサービスも数多くあります。個人であれ企業であれ、ハイパーテキストをこれらのウェブサーバに保存しておくことで、ウェブページとして閲覧することができるようになります。

ただし、ブラウザを立ち上げただけでは目的のページを表示することができません。HTMLファイルが保存してあるウェブサーバにアクセスする必要があります。

その場所を指定するのが、

URL(ユーアールエル)

です。

URLは「Uniform Resource Locator」の略で、インターネット上の「Resource(リソース)」の位置を示します。リソースとは資源の意味で、HTMLファイルだけでなく、埋め込まれた画像や動画など、ウェブを構成するファイル全体を含みます。

この場合は、ウェブサーバ(ウェブページ)の位置を示しますが、URLはインターネット上のリソースの住所にあたり、単に「アドレス」とも呼ばれています。

URLやアドレスという用語は一般的にも広く利用されているので周知のことと思いますが、例えば「http://www.yamanjo.net/」のように、URLによってウェブサーバ(ウェブページ)の位置を指定します。画像ファイルであれば「http://www.yamanjo.net/document/image.jpg」のように表現することができます。

ハイパーリンクは、このURLをテキストに埋め込んでいるということです。 URLについては、多くの方が日常で利用されているはずなので理解は容易だと思います。

もう少し補足すると、URLによく似た用語で「URI(ユーアールアイ)」があります。

詳しくは次項で学習しますが、URIは「Uniform Resource Identifier」の略で、インターネット上のみならず、資源を識別するすべての仕組みになります。例えば、メールアドレスへのリンクや書籍番号による識別なども含みます。

URLはインターネット上の位置を識別する用途に用いられますが、URIはURLを含む広い意味で用いられるということです。文脈によっては「URI」と「URL」がほぼ同じ意味で使われることもありますが、区別される場合もあるので注意が必要です。

HTTPの仕組み

では、具体的にHTTPの仕組みを理解していきましょう。

HTTPは、実質的にウェブサーバとブラウザ間での通信を基本としているため、比較的単純な仕組みになっています。(通信技術が単純という意味ではありません)

まず、ユーザーがブラウザにURLを入力する(またはリンクをクリックする)ことで、ウェブサーバに目的のウェブページの転送要求を出すことになります。要求を受け取ったウェブサーバは、その要求にしたがって、ウェブページのデータをブラウザに転送するという流れになります。

ウェブページのデータとは、ハイパーテキストであるHTMLファイルをはじめ、そのHTMLファイルにリンクとして組み込まれている画像ファイルや音声ファイルなどになります。本項での説明は割愛しますが、CSSというレイアウトを記述したテキストやJavaScriptなどのプログラムも含みます。

簡単に言えばこれだけですが、もう少し詳しく説明すると、ブラウザからの転送要求を受け取ったウェブサーバは、まずHTMLファイルを転送します。

そしてHTMLファイルを受けとったブラウザは、HTMLファイルを読み込んで解析し、他のリソース(画像やCSSなど)があれば自動的に要求・取得されていきます。

HTTPによるウェブページ表示の仕組みイメージ

こうして、ウェブサーバとクライアントの間で一連のやり取りが行われてウェブページが表示されていきます。今このページをご覧になっているということは、こうしたやり取りを経ていることになります。

ブラウザのアドレス欄に「http://」で始まるURLが表示されているのは、まさにHTTPで通信している証拠です。

HTTPSとは

ここまで「http://」というアドレスに違和感があった方も多いかと思います。

現在では「http://」はほとんど利用されておらず、多くのサイトでは「https://」になっています。「http://」とURLを打ち込んでも「https://」に自動的に変換される場合がほとんどです。

単純に「S」があるかないかということですが、このSは「Security」の略称で、「HTTPS(エイチティーティーピーエス)」というプロトコルになります。

文字どおり、セキュリティの高いHTTPという意味で、HTTPにセキュリティ機能を追加したプロトコルです。

簡単に言えば、HTTPが誰でも通信が見えてしまうセキュリティの低い通信であるのに対し、HTTPSは「暗号化通信」を行う非常にセキュリティレベルの高いプロトコルになっています。

暗号化通信の仕組みは少々難解なので、公開鍵暗号方式とは から詳しく学習していきますが、「SSL(エスエスエル)/TLS(ティーエルエス)」と呼ばれる暗号化技術を利用しています。

以前は、クレジットカード情報などの個人情報が必要なショッピングサイト等で使われていましたが、現在では、一般的なウェブサイトでもほとんどHTTPSが利用されています。

これは、YahooやGoogleなどの検索エンジンが上位表示の条件としてHTTPSを推奨したことや、多くのブラウザがHTTPサイトにセキュリティ警告を表示した影響が大きく、あっという間にHTTPSに置き換わっていきました。

暗号化通信の仕組みやSSLについては、順を追って学習していきますので、HTTPSも基本的な通信の仕組みはHTTPと同じであることを理解しておきましょう。

更新履歴

2008年7月27日
ページを公開。
2009年5月7日
ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
2018年1月26日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。
2025年4月21日
内容修正。

著者プロフィール

YAMANJO(やまんじょ)

経歴
岡山県出身、1980年生まれ(申年)の♂です。現在、総合病院で電子カルテなどの情報システム担当SEとして勤務。医療情報学が専門ですが、ネットワーク保守からプリンタの紙詰まり、救急車の運転手までこなしています。
医療情報技師、日本DMAT隊員。ITパスポート、シスアドなど、資格もろもろ。
趣味は近所の大衆居酒屋で飲むこと、作曲(ボカロP)、ダイビング。
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