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ディスプレイ(モニタ)の種類と特徴|出力装置(1)

  • 著者:YAMANJO
  • 公開日:2008年7月25日
  • 最終更新日:2025年2月10日

出力装置のうち、ディスプレイ(モニタ)には、どのような種類と特徴があるのか学習していきましょう。

出力装置とは

力装置とは、文字どおりコンピュータが処理した結果を出力するための装置になります。

前項で入力装置について学習しているので、その逆と考えればわかりやすいと思います。入力装置は、コンピュータが処理できるように、デジタルデータに変換して渡す装置でした。

ということは、ユーザー(人間)が理解できるように、デジタルデータをまた変換して渡す装置になります。

どのように変換するのかと言うと、人間の五感で認識できる形に変えるということです。例えば、文字や画像として表示したり、音声として再生したりします。

デジタルデータは、そのままでは単なる2進数の羅列です。いくら処理を終えて、文字「A」という結果になっていたとしても、コンピュータ内部では2進数の「0100001」(ASCIIコードの場合)のままです。これは、あくまで「A」という文字を表す約束事であり、そのままでは人間には読めません。

人間に認識できる「A」という形で表現できる装置が出力装置なのです。詳しくは後述しますが、画像の場合は、各画素(ピクセル・ドット)が適切な色を発し、それらが組み合わさることで「画像」として認識されます。

また、音声の場合は、デジタルデータをアナログ信号に変換してスピーカーなどで再生します。つまり、データをアナログ信号に戻して再生しているのです。(デジタルアナログ変換については、デジタルデータとは を参照してください)

このように、

出力装置はデジタルデータを人間が理解できる形に変換する装置

になります。

したがって、入力装置のように数多くの種類があります。

五感を対象にすると、例えば、視覚ではディスプレイ、プリンタ、プロジェクター、VRゴーグル、聴覚ではスピーカー、ヘッドホン、音声アシスタント、触覚ではスマートフォンのバイブレーションなどがあります。嗅覚と味覚については、一般的な装置はありませんが、研究段階として様々な装置が開発されているようです。

ただし、ここでは出力装置の種類を数多く知っておくことよりも、代表的な装置に重点を置いて学習して行きたいと思います。

代表的な出力装置は「ディスプレイ」と「プリンタ」の2つです。

この2つの装置はコンピュータと切っても切れない関係にあり、ほぼセットで必要な装置だからです。その他の装置、例えばスピーカーなどの音声出力装置も重要ですが、使用目的が特定の分野に限られることが多くなります。

本項でディスプレイについて学習し、次項でプリンタについて学習したいと思います。

では、ディスプレイとはどのようなものかというと、今まさにご覧になっている画面がディスプレイです。「モニタ」とも呼ばれますが、どちらも同じ意味で使われています。

厳密に言えば、ディスプレイは、表示装置全般を指す広い概念で、コンピュータだけでなく、テレビ、スマートフォン、タブレットなどのあらゆる視覚的な出力装置を含みます。対してモニタは、主にコンピュータに接続して使用するディスプレイ装置を指します。

本項では、コンピュータに接続するモニタだけでなく、テレビなどで使用される高精細のディスプレイも学習の対象としますので、以後はディスプレイに用語を統一します。

このように、ディスプレイは様々な機器で利用されています。通常、パソコンを購入するとディスプレイも付いてくるので、セットになっていると思われるかもしれませんが、ディスプレイは全く別の製品になります。したがって、ノートパソコンなどのようにディスプレイ一体型の製品でなければ、用途に応じて取り替えることも可能です。

ディスプレイの種類

これまでいくつものディスプレイが開発されてきましたが、現在、実質的に流通しているのは、2種類です。

液晶ディスプレイ

液晶とは、液体と固体の中間的な性質を持つ物質で、電圧を加えると、液晶を構成する液晶分子の配列が変化します。液晶分子は、棒状の形をしていて、ナノレベルのサイズですが、細長いタイ米のようなイメージです。

液晶分子は、電圧をかけることでその向きが揃います。この並び方によって、光の通りやすさが変わります。光の進行方向に並べば光が通りやすく、逆に直角に並ぶと光を遮ります。

この性質を利用して、通過する光の量や方向を調整することで、画像や映像を表示するディスプレイです。液晶自体は発光しないため、バックライトを使って光を当て、液晶分子の向きで透過率を調整して表示する仕組みです。

簡単に言えば、液晶分子を挟んだ板を光の前に置き、光を遮断したり通したりするイメージです。画素ごとにこれを調整することによって、画像や映像として表示しているというわけです。

カラーを表現するには、赤、緑、青の光の三原色のフィルターをつけ、3ドット(3つの発光素子)で1つの画素を構成します。詳しくは後述しますが、この3色ですべての色を表現することができます。

液晶分子は非常に薄い層に挟み込むことができ、薄く軽くできるという特徴があります。また、ほとんどのバックライトにはLEDが使用されており、エネルギー効率も高くなっています。

液晶ディスプレイは、液晶分子の並び方によってさらにいくつかの種類があり、代表的なものは以下の3種類です。

TN方式(Twisted Nematic)

Twisted Nematicとは「ねじれたネマティック」の意味で、ネマティックとは、液晶分子が特定の方向に並ぶ性質のことです。つまり、液晶分子がねじれた形で配置されている方式になります。

ねじれを具体的に言えば、2枚の基板に挟まれた液晶分子が、基板Aから基板Bに向かって最大90度ねじれるように配列されています。2枚の基板にはそれぞれ溝があり、溝に沿って液晶分子が並びますが、この溝がAとBで90度ねじれています。

基板の間には幾重にも液晶分子の層があり、基板に接している最初の層は溝に沿って規則的に並びますが、中間の液晶分子は少しずつ向きを変えながら、緩やかに90度ねじれていく配置になります。

この配置によって、電圧をかけない通常状態では光が通りにくくなっていますが、電圧をかけると、すべての液晶分子が一斉に水平に並び、一気に光を通すようになります。

ただし、2枚の基板とは別に、偏向フィルターという光の通過を制御するフィルターが2枚あり、光はこのフィルターを通過する必要があります。偏向フィルターは、特定の方向の光だけを通す装置で、液晶分子と同様に90度ねじれるように配置されています。

したがって、通常状態では光を通しにくいものの、液晶分子のねじれに沿って光もねじれて進むため、2枚目の偏向フィルターと方向が一致して通過することができます。しかし、電圧をかけると、液晶分子は光を一斉に通すものの、2枚目の偏向フィルターと方向が合わないために通過することができません。

つまり、TN方式では、液晶分子とは反対に電圧がOFFのときに光を通し、電圧ONのときに光を遮断します。

この仕組みは、他の方式より構造がシンプルでコストが安く、応答速度が速いという特徴があります。しかし、このねじれによって視野角が狭くなり、角度が変わると画質が低下します。

また、完全な遮光ができないために画面が白っぽくなりやすく、コントラスト比(明るい白と暗い黒の明暗の差)を高くできないという欠点もあります。

VA方式(Vertical Alignment)

Vertical Alignmentは「垂直方向の配置」の意味で、2枚の基板に挟まれた液晶分子が、基板(光)に対して垂直に並んだ形で配置されてる方式です。

TN方式とは逆に、初期状態で光を遮断します。電圧をかけると、液晶分子が水平方向に倒れるように回転し、光が透過するようになります。偏光フィルターを通過できるかどうかは、液晶分子の傾きによって調整します。

イメージとしては、地上にポールを立てて光を遮り、ポールを傾けることで光を通します。TN方式のように、液晶分子の配列によるねじれで光の角度を調整するのではなく、液晶分子を傾けて直接光の角度を調整します。そのため、光の透過率をより細かく調整することが可能になっています。

これによって、視野角が広く、斜めから見ても色の変化が少ないという特長があります。さらに、光の遮断力が強いため、深い黒色を表現することができます。高いコントラスト比を実現でき、鮮明な色で視覚的に美しい画質を提供することができます。

しかし、TN方式のように、ねじれを解消するというシンプルな動作ではなく、回転による調整を行うため、応答速度が遅くなるという欠点があります。現在、応答速度は改善されてきていますが、最大で90度の回転が必要なため、他の方式と比較して遅くなります。

応答速度は、1つの画素が色を変えるのにかかる時間のことで、応答時間が遅いと、動きの速い映像やゲームのシーンでは残像が目立つことがあります。

IPS方式(In Plane Switching)

In Plane Switchingとは「平面内スイッチング」の意味で、液晶分子が水平に回転する方式です。

イメージとしては、地上に対してヘリコプターのプロペラのように水平に回転します。これにより、VA方式よりも回転にかかる時間が短縮されます。VA方式では回転の支点が液晶分子(棒)の端になるのに対し、IPS方式では支点が液晶分子の中心になるからです。VA方式はドアを明けるイメージで、IPS方式はハンドルのイメージです。

また、IPS方式では回転方向を均一に揃えることができます。VA方式では、立っている棒が倒れて光を通過させますが、この倒れ方にばらつきが出てしまいます。ばらつきによって光の通し方にムラでき、視野角が狭くなります。

IPS方式では、回転の方向を揃えるために薄い膜を張ることによって、一斉に同じ方向へ回転させることができます。そのため、ムラが発生しにくく、光の透過が均一で視野角が広くなります。視野角が広いと、画面を斜めから見ても色の変化が少なく、鮮明で均一な表示が保たれます。

しかし、液晶分子を高レベルで制御するため、他の方式より消費電力が多くなり、また、平面回転では完全に遮光することができず、VAパネルに比べて黒の深さやコントラストが弱くなることが一般的です。

3つの方式の特徴は以下の表のとおりです。

液晶ディスプレイの方式別の特徴
区分 TN方式 VA方式 IPS方式
応答速度
視野角
コントラスト
黒の深さ
明るさ(輝度)
液晶分子の動き ねじれを解消するだけ 水平方向に倒れる 水平方向に回転する

現在では、IPS方式が一般的になっていますが、ゲームなどの目的で応答速度の速いTN形式、映画などを深い色合いで見たい場合にVA方式のディスプレイが選択される場合もあります。

このように、液晶ディスプレイは、液晶分子の動きを調整することによって色や明るさを表現します。これは、画素ごと行われています。画素については後述しますが、1つの画素の中に数百万個程度の液晶分子が含まれており、それぞれの画素に対して、電圧による回転調整が行われているのです。

有機ELディスプレイ

ELとは「Electro Luminescence」の略で、「電界発光(エレクトロ ルミネッセンス)」を意味します。

と言っても難しいので、簡単に言えば、電流が有機化合物を通過することによって発光する現象のことです。有機化合物とは、炭素を含む化合物のことで、ホタルの光のように熱を出さずに光を出す現象をルミネッセンスと言います。

有機化合物は、液晶分子のようにナノレベルの有機分子で構成され、電流によって有機分子そのものを発光させます。そのため、バックライトが不要になり、効率的に光を調節することが可能になっています。

同様に、1つの画素に対してその中に含まれる有機分子の発光を調節し、全体的な画像として表示します。ただし、発光の効率がよいため、液晶分子よりも1画素あたりの有機分子の数が少なくても、十分な光を出すことができます。

バックライトが不要になるため、完全に消灯することが可能で、コントラストが非常に高くなります。そのため「完全な黒」を表現することできます。また、各分子が自己発光するため、応答速度も非常に速く、豊かな色を表現することができ、視野角も広いという特徴があります。

さらに、バックライトが不要なことから、液晶よりも薄型・軽量化が可能であり、柔軟性(曲げることが可能)を持たせることも可能になっています。現在のところ、液晶ディスプレイよりも高画質とされており、スマートフォンでは主流になりつつあります。

デメリットとしては、液晶ディスプレイより高価なこと、中の有機化合物が時間とともに劣化していくため、ともなって画質が劣化していくことです。一般的に液晶ディスプレイよりも寿命が短いとされています。

特に青色の有機材料は寿命が短く、焼き付き(特定の画像が残像として残る現象)が発生しやすいとされ、長期間の使用で画質が劣化する可能性があります。

以上、2種類のディスプレイが現在の主流です。この他は、開発中の技術を含めても一部での利用にとどまっています。

液晶ディスプレイが登場する前は、ブラウン管ディスプレイ(CRT)が主流でした。CRTは、ブラウン管と呼ばれる真空管の中に電子ビームを飛ばして、蛍光体を発光させるディスプレイです。発色が自然で高画質ですが、消費電力が大きく、奥行(厚み)が必要なため、サイズも大きく重いという特徴があります。

下図の左側がCRTで、右側が液晶のイメージです。

液晶とCRTディスプレイのイメージ

地デジ化の影響もあってアナログ放送対応のCRTテレビは姿を消しましたが、PC用も液晶の低価格化や省スペース性により市場から消えていきました。(アナログについては、アナログデータとは を参照してください)

ブラウン管テレビが高画質とはとても思えないかもしれませんが、アナログ電波がノイズの影響を受けていただけで、アナログの写真と同様、実際には自然に近い高画質だったのです。

動画の応答速度は、液晶ディスプレイよりも優れていると言われています。そのため、現在でも、テレビ放送用ではなくゲーム用にCRTディスプレイを利用する方もいるようです。

では次に、ディスプレイの性能を示す指標について学習していきましょう。

解像度

解像度(かいぞうど)は、もっともメジャーな指標で、画質の細かさを示します。

ディスプレイは、小さな「画素」と呼ばれる点が集まり、それら一つひとつを点灯させることで全体として画像や映像を表示させる仕組みになっています。

画素は「ピクセル」や「ドット」とも呼ばれます。画素やピクセルは、デジタルカメラやスマホカメラの単位としても使われており、馴染みがあると思います。

ピクセルの和名が画素で、どちらもディスプレイなどのRGB装置で使われ、ドットはプリンタなどのCMYK装置で使われることが多いですが、厳密に言えば、ドットは物理的な発光・印刷の最小単位になります。

先述のとおり、ディスプレイでは3つのドット(3色の発光素子)で1つの画素を構成しています。しかし、一般的には同じ意味で使われているため、画素(ピクセル)=ドットになる場合がほとんどですが、ドットという用語が出てきたときには、文脈によって注意が必要になります。

解像度だけで言えば、単純に画素が多いほど高画質になります。解像度は「横の画素数」×「縦の画素数」で表され、例えば、640×480であれば「307,200」の画素で画像が表現されていることになります。

ただし、注意が必要なのは、

画素(ピクセル)自体のサイズは決まっていない

ということです。

そのため、ディスプレイのサイズによって画素の大きさは変わってきます。画素の大きさは、ドットピッチや画素ピッチと呼ばれ、隣接する画素の中心から中心までの距離を「mm」で表します。液晶ディスプレイの場合は、画素の大きさとほぼ同義語になります。

例えば、大きいディスプレイと小さいディスプレイで、同じ307,200画素の画面を構成すれば、当然画素の大きさが変わってくることになります。したがって、同じ解像度では、大きいディスプレイの画像のほうが大きくなります。

また、解像度を高くすると、画面内の画素数が増えていくため、1画素のサイズが小さくなっていきます。

解像度が高いほど画像は小さく表示される

ということになります。

なぜなら、アイコンや文字などは使用する画素数が決まっているからです。アイコンや文字などの標準サイズは、OSが決めた基準で画素数が設定されています。例えば、アイコンは「32×32ピクセル」のようなサイズで作成されています。

デジカメの写真でも、縦×横の画素数が設定によって決まっています。解像度を上げると画素サイズが小さくなるので、当然これらの画像表示は小さくなっていきます。

ただし、ここから少々ややこしくなるのですが、高解像度のディスプレイを使用するとアイコンなどが小さくなりすぎるため、「スケーリング」という機能によって、アイコンや文字の見た目の大きさがある程度同じになるように調整されています。

スケーリングは、表示されるアイコンや文字などの見た目の大きさを変える技術で、例えば「150%」や「200%」といった設定が可能になっています。

「設定」の「ディスプレイ」画面のイメージ

200%で拡大した場合、例えば、アイコンが32×32ピクセルのサイズであれば、その倍の64×64ピクセル相当として表示されることになります。つまり、本来のサイズ以上の画素を使って、見た目の表示を大きくします。

単純に考えれば画質は低下しないように思われますが、倍率によって画質が低下することがあります。これは、画素の配置が一致しないために、補完処理(隣の画素と似た色にコピーするなど)が必要になるからです。

整数倍(2倍、4倍)のスケーリングであれば、各画素を倍にするだけなので画質の劣化はほぼありませんが、非整数倍(1.5倍など)のスケーリングになると、画素を均等に割り当てることができず、補完処理によって画質が低下します。

テレビの場合も同様に、アップスケーリング(拡大)やダウンスケーリング(縮小)が行われます。例えば、4K(3840×2160)のテレビでフルHD(1920×1080)の放送を表示する場合、アップスケーリングによって拡大して表示します。逆に、フルHDのテレビで4K放送を表示する場合は、ダウンスケーリングによって縮小されます。

デジカメの画像をパソコンで表示する場合は、たいていデジカメ画像のほうが解像度が高くなっています。そのため、フルサイズのままでは画面に収まりません。これもダウンスケーリングによって適切な大きさで表示されているのです。

つまり、ディスプレイの解像度と表示する対象のサイズにミスマッチ場合がある場合は、ディスプレイによって大きさが調整される場合があることを知っておきましょう。

以下は、一般的な解像度の規格です。

解像度の規格
種類 サイズ 画素数 縦横比
VGA 640×480 307,200画素 4:3
SVGA 800×600 480,000画素 4:3
XGA 1024×768 786,432画素 4:3
WXGA 1366×768 1,049,088画素 16:9
WXGA+ 1440×900 1,296,000画素 16:10
SXGA 1280×1024 1,310,720画素 5:4
WXGA++ 1600×900 1,440,000画素 16:9
UXGA 1600×1200 1,920,000画素 4:3
FHD
(フルハイビジョン)
1920×1080 2,073,600画素 16:9
QXGA 2048×1536 3,145,728画素 4:3
QUXGA 3200×2400 7,680,000画素 4:3
4K 3840×2160 8,294,400画素 16:9
8K 7680×4320 33,177,600画素 16:9

一番右の列の「縦横比」は画面比率のことで、アスペクト比とも呼ばれています。画面の縦と横の比率で形状を示しています。

アナログテレビなどCRTディスプレイが全盛の時代には「4:3」の形状がスタンダードでしたが、ワイド型のテレビが主流になった現在では「16:9」の形状がパソコンモニタでも主流になっています。

表の規格をすべて覚える必要はありませんが、テレビの規格については覚えておくとよいでしょう。「FHD」は「フルハイビジョン」とも呼ばれ、現在の地上デジタル放送の規格です。厳密には異なりますが「2K」も同じ意味で使われます。「1920×1080」の「16:9」の規格は、テレビに限らずパソコンモニタでも一般的な規格になっています。

今後は「4K」や「8K」に移行していくものと思われます。フルハイビジョンの4倍、16倍の超高精細映像になりますが、4Kや8Kのテレビ放送を観るためには、どちらも対応したテレビやチューナーが必要になります。仮にフルハイビジョン(1920×1080)のディスプレイで4Kの8K解像度の映像するには、ダウンスケーリングが必要になります。

ビット深度(色深度)

ビット深度は、色深度(カラー深度)とも呼ばれています。

ディスプレイの画質を表す場合だけでなく、音質を表す場合にも用いられますが、どちらも意味合いは同じで、1つのピクセルやサンプル(音声データ)を表現するために使用されるビット数を指します。つまり、画質で言えば、1画素に何ビットのデータ量(色の幅や階調)を持たせることができるかという指標になります。

現在、多くのディスプレイの色深度は「8ビット」です。ノートPCでは「6ビット」であることも多いです。解像度と同様に、ディスプレイ設定の画面から「ディスプレイの詳細設定」を選択すると、使用しているディスプレイの詳細を確認することができます。

「ディスプレイの詳細設定」画面のイメージ

この意味を理解するために、まず色をどのように表現しているかを知っておきましょう。

光の三原色

という言葉を聞いたことがあると思います。

三原色とは「赤」、「緑」、「青」のことで、この3色のみですべての色を表現することができます。そのため、Red(R)・Green(G)・Blue(B)それぞれの頭文字をとって「RGB」と呼ばれています。(上図でも形式は「RGB」となっています)

画素ごとにこの3色を混ぜ合わせて調整することで、色を表現します。ビット深度は、RGBそれぞれに何ビットを割り当てるかという意味のビット数になっています。

つまり、ビット深度が8ビットであれば、赤8ビット、緑8ビット、青8ビットをそれぞれに割り当てます。8ビット×3の意味です。全部で8ビットではありません。そうなると全く意味が異なってきます。

では、ビット深度が「8ビット」で表現できる色の数はいくつになるでしょうか?8ビットは「28」となり「256通り」を表現することができます。それを3色なので、256×256×256=16,777,216色(1,677万色)を表現することができます。

たったの8ビットで1,677万色も表現できるのは驚くようなことですが、3色それぞれ256階調表現できるということであり、きめ細やかな色設定が可能になります。

このように、それぞれ8ビットで計24ビット割り当てた色の表現方法を、

フルカラー または 24ビットカラー

と言います。

ビットカラーとビット深度を混同しがちなので注意してください。24ビットカラーであれば、ビット深度はRGBすべて8ビットとなり、16ビットカラーであればビット深度は、5ビット(赤)、6ビット(緑)、5ビット(青)の配分になることが一般的です。16ビットカラーは、約65,536色を表現できます。

下図は、あるアプリケーションソフトの色を指定する画面です。赤枠のように、3つの色に対して「0~255」の256通りを指定することができるようになっています。

色の表現のイメージ

ただし、ビット深度はデジタルカメラや動画、音声など様々な場面で使われます。文脈や表現方法によって、ビットカラーを指している場合もあります。下図は、デジカメで撮影した画像の詳細情報です。「ビットの深さ」が「24」となっています。

画像のプロパティ画面のイメージ

これは、1画素あたり24ビットのデータ量があるということですが、深度8ビットのディスプレイと同じ深度です。

また、技術の進歩によってディスプレイもどんどん高画質になり、フルカラーの256階調では足りなくなってきました。例えば、夕日や空のグラデーションは、同じ色が少しずつ変化していくため、より自然に近い滑らかさで表現するにはさらに深いビット数が必要になってきたのです。

そこで、近年では10ビットや12ビットのディスプレイが登場してきました。10ビットになると、1つの色を1024階調まで細かくすることができ、30ビットカラーで表現することができます。30ビットカラーは約10億7000万色となります。4K、8K対応のテレビには10ビットや12ビットのディスプレイが搭載されています。

リフレッシュレート・フレームレート

リフレッシュレートは、1秒間に更新する画面の数を表しています。

一般的なPCのディスプレイは「60Hz」です。つまり、1秒間に60回画面が更新(リフレッシュ)されて書き換わるということです。

どういう意味かというと、動画は静止画が高速で切り替わることで動いているように見えます。1秒間に60枚の画像が切り替わることで違和感なく動画として流れるということです。この静止画切り替えの回数を示すのがリフレッシュレートです。

速すぎて目視では確認できませんが、当然、リフレッシュレートが高いほど滑らかに動画が流れます。逆にリフレッシュレートが低いと、動きがカクついたり、画面のちらつきが目立ちやすくなります。

例えば、マウスをディスプレイ上で横に動かす場合、リフレッシュレートが高いと非常に滑らかに動いていきますが、リフレッシュレートが低いとちらつきが起こり、滑らかに動きません。

ただし、一般的な60Hz程度であればちらつきは気にならないとされています。(ちらつきの原因はリフレッシュレートだけでなく、ゲーブルやバックライトなど様々な要因があります)

リフレッシュレートは、同じく「ディスプレイの詳細設定」画面から確認することができます。

「ディスプレイの詳細設定」画面のイメージ

ディスプレイによっては、リフレッシュレートを変更できる製品もあります。この画面からさらにディスプレイのプロパティを選択して、プロパティ画面の「モニター」タブのリストメニューより変更することができます。

モニターのプロパティ画面のイメージ

変更できるモニターの場合は、用途によって変更してみましょう。

高いリフレッシュレートを必要とするのはどんな場合かというと、ゲームをする場合に高いリフレッシュレートに対応していないディスプレイでは、滑らかな動きにならないようです。一瞬の動きを捉えたいゲームユーザーは、高いリフレッシュレートのディスプレイを利用されています。

ただし、いくらリフレッシュレートが高くても、それに見合ったコマ数(画像)を送ってやらないと意味がありません。ディスプレイはあくまで受け手になります。

送り手となるのは動画のほうなので、

1秒間に何枚の画像で構成されている動画なのか

ということも重要になってくるのです。これを表しているのが「フレームレート」です。

フレームレートは「fps」という単位で示されます。リフレッシュレートは画面の「更新回数」、フレームレートは「送られる映像のコマ数」なので、必ずしも一致しません。

おおむね、映画館で上映される映画は24fps、テレビ放送は30fps、4K・8K放送は60fps、ハイスピードカメラや一部のゲームは120fps~となっています。防犯カメラやドライブレコーダーなどの映像は数fps~30fpsが一般的です。

視覚的には24fpsで十分な滑らかさがあるとされますが、映画ではあえて映像が滑らか過ぎないようにして、映画特有の質感を重視しているようです。一方、スピードや滑らかさを重視するスポーツ映像やゲームなどでは高いレートになっています。

また、60fps以上の高いフレームレートの動画を処理するには、ディスプレイだけでなくCPUやグラフィックボードといった機器も高性能である必要があります。つまり、ディスプレイだけ高性能でもあまり意味がありません。目的や用途に合わせてディスプレイを選ぶようにしましょう。

例えば、フレームレートが60fpsで、リフレッシュレートが60Hzのディスプレイではスムーズに表示されますが、フレームレートが30fpsになると、同じフレームが2回表示されるため、わずかにカクついて見えることがあります。

この他にも、輝度や色域、応答速度、視野角などの指標がありますが、本格的にディスプレイを比較していくと、かなり奥が深くなってしまうので、ひとまず、解像度、ビット深度、リフレッシュレートについて理解があれば応用も効くと思います。

ディスプレイケーブルの種類

では最後に、ディスプレイを接続するケーブルの種類を知っておきましょう。

ケーブルの種類と特徴
名称 特徴
VGA VGA端子と呼ばれる15本のピンからなるコネクタを持つケーブル。主にD-Subという規格の15ピンコネクタ「ミニD-Sub 15ピンケーブル」を指す。(下図最左)
CRTへの表示用に用いられていた古い規格で、映像の信号をアナログで伝送する。ディスプレイ側でデジタルに再変換するために画質が劣化する。また、映像のみで音声は扱えないため、音声用のケーブルが必要になる。現在でも使われているケーブルだが、徐々に減少してきている。
DVI 映像の信号をデジタルで伝送する。(下図左から2番目)
VGAよりコネクタが大きく、アナログも伝送できる規格などもあるが、あまり使用されていない。VGAと同様に、映像のみで音声は扱えない。
HDMI 映像信号と音声信号を1本のケーブルでデジタル伝送できる主流の規格。
高解像度化する映像に対応するため何度もバージョンアップしている。HDMI 2.1(ウルトラハイスピード)では8Kの解像度に対応し、最大伝送速度(48Gbps)を実現している。
DisplayPort HDMIによく似た形状だが、HDMIと同様に映像信号と音声信号を1本のケーブルでデジタル伝送できる規格。
DisplayPortもバージョンアップしており、バージョン2.0では16Kにも対応できる性能を実現している。高解像度・高リフレッシュレートのディスプレイを使う環境では、DisplayPortのほうが優れているとされる。

モニターケーブルのコネクタの形状

今後は、HDMIとDisplayPortのどちらが主流になっていくか競争が続いていくと思われます。

このように、ディスプレイを取り巻く技術は目覚ましく進歩していて、数年後にはどんなディスプレイが誕生しているかも想像できないほどです。ただそれは、ユーザーにとって楽しみ以外の何ものでもないのかもしれません。

更新履歴

2008年7月25日
ページを公開。
2009年4月19日
ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
2018年1月25日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。
2025年2月10日
内容修正。

著者プロフィール

YAMANJO(やまんじょ)

経歴
岡山県出身、1980年生まれ(申年)の♂です。現在、総合病院で電子カルテなどの情報システム担当SEとして勤務。医療情報学が専門ですが、ネットワーク保守からプリンタの紙詰まり、救急車の運転手までこなしています。
医療情報技師、日本DMAT隊員。ITパスポート、シスアドなど、資格もろもろ。
趣味は近所の大衆居酒屋で飲むこと、作曲(ボカロP)、ダイビング。
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