メール編のすすめ方

在、電子メールは生活においてはもちろんのこと、特にビジネスにおいて、なくてはならないツールとなっています。

電子メールの仕組み で解説のとおり、パソコンを使ったメールよりも、携帯電話やスマートフォンのメール利用者の方が多くなり、さらにはLINEなどの普及で、メール機能自体を利用することが少なくなった方も多いかもしれません。

しかし、パソコンの電子メールは、LINEに代表される様々なアプリケーションが進化した現代においても、企業間における連絡や文書のやり取り、データの送付など、いまだ第一線で利用されています。

さらに言えば、電子メールが使えないと仕事に支障がでる、または仕事にならないというくらいに、ビジネスにおいてはパソコンの電子メールが利用されています。

それはなぜかというと、昔からの流れで使い続けているというものあると思いますが、やはり「形式」として、会社等の独自のドメインによるメールアドレスを取得しているということが大きいと思われます。(ドメインについて詳しくは、クラスとドメイン を参照してください)

例えば、「@yamanjo.net」といったドメインが「yamanjo社」の一員であることを証明しており、やはり、個人で取得できるフリーメール等よりは信頼度が高いのです。

さてそこで、パソコンのメールについて、多くの方はどのように思っているでしょうか?

パソコンのメールはよくわからない

という声をよく聞きます。

スマートフォンのメールは非常に簡単で、はっきり言って誰でも使いこなせます。

これは大きな矛盾のようですが、パソコンのメールはスマホのメールと異なり、基本的にメールソフトの接続や設定を自分で行わなければならず、メールソフトもたくさんあって操作方法も複雑だからです。

しかし、パソコンのメール技術はビジネスの世界では必須です。

それは、先述したことに加え、オンライン取り引きが急速に拡大して主流になるにつれて、電子メールの書式 でも触れたとおり、

電子署名等の技術によって電子メールといえども正式な公文書となる

時代になったからです。

それなのに、パソコンメールは携帯メールの延長線上にあると考えている人が少なくありません。仕組みとしては間違っていませんが、ビジネスで利用する場合に、考え方としてこれはダメです。

現在では、ワード(Word)編 で作成した「ビジネス文書」と同様のマナーがメールでも必要になるからです。すなわち、

ビジネスメールのマナーを習得すること

は、社会人にとって必須とも言える時代になっているのです。

したがって、本編では、パソコンにおける電子メールの使い方、特にビジネスメールの書き方について詳しく解説しています。

ビジネスメールは、携帯メールと異なり「正式な書類」と考えなければなりません。

メール初心者はこのことをあまり深く考えないでビジネスメールを送ってしまいます。

そのために、相手側から「メールに対する意識の低い相手」と思われ、ひいては「レベルの低い会社」と思われる可能性すらあります。

これは決して大げさな話ではなく、それだけでビジネスチャンスを逃してしまうことも事実あるのです。

こうした背景から、電子メールは Yahoo!メールを利用する で解説のとおり、スマートフォンをはじめとする複数のデバイスで利用されるようになりました。(デバイスについて詳しくは、デバイスとは を参照してください。ここではICT関連機器の意味)

つまり、

メールをやり取りする相手によってデバイスを使い分ける

ようになったという意味です。

友人相手ならスマホのメールやLINE等のアプリ、職場関係ならフリーメール、ビジネスの世界ではパソコンメールを使うといった具合です。

したがって、まずは、広く普及しているメールソフトを自分で設定できる知識を身につけ、それから基本的なビジネスメールの書き方やマナー、管理の方法などを学習していきましょう。

より理解を深めるためには、基礎知識編の インターネット仕組み を学習されることをおすすめしますが、基本的には予備知識なしでも問題ないと思います。(特殊な用語などには解説もしくは解説ページへのリンクをつけています)

本編では、メールソフト(メーラーという)に、

Outlook(アウトルック)

を使用します。

これは、Microsoft Officeパッケージのメーラーであり、もっともシェアの高いメーラーです。

これまでは、「Windows Liveメール」というメールソフトを用いて解説していましたが、2017年にサポートが中止となり、セキュリティ上の問題から、Windows Liveメールの使用は推奨されなくなったため、Outlookを使用することとしました。

そもそも、Windows社のメールソフトは、OSに標準で搭載されていたLiveメール系のメーラーと、Word、Excel等のOffice製品に搭載されていた「Outlook」の2種類がある状態でした。

なぜかというと、Liveメール系のメーラーはOutlookの簡易版として、Windows XPに「Outlook Express」が無償提供されていたという経緯があるからです。

つまり、Officeという製品は購入しなければ使うことができず、Outlookは無償ではありません。あくまで購入したOffice製品の一部です。

一方、Outlook Expressは、Windows XPというOSに無償で搭載されていたため、Windowsパソコンを購入すれば誰でも使うことができたのです。

そのため、簡易版のソフトの方が、本家のOutlookより広いシェアを誇るようになりました。

また、Outlookはほぼ一貫してOutlookという名称ですが、Liveメール系のメーラーは、OSの変遷とともに名称を変えてきました。

Windows XPの時代には「Outlook Express(アウトルック エクスプレス)」、Windows Vistaの時代には「Windowsメール」、Windows 7の時代には「Windows Liveメール」となります。

こうしたことから、Windows 7を購入してWindowsメールがないと勘違いしたり、Windows VistaにOutlook Expressがないと勘違いした方がたくさんいました。

さらに、Windws7では「Windows Liveメール」が購入時に搭載されておらず、ユーザーがダウンロードしなければ使えない状態になりました。

やがて、Windows10になると、Windows系のメーラーは搭載されなくなり、とうとうWindows Liveメールもサポートが終了しました。

もうそろそろ無償での搭載はやめたということでしょう。

こうした歴史を知っておくと、様々なメーラーの名称が出てきても混乱することはありません。

本家本元であるOutlookを理解しておけば良いのです。

ビジネスメールに使われるメーラーは、GmailやYahooメールといったフリーメールも実は多いのですが、現在ではOS系のメーラーを逆転し、Outlookのシェアがトップになっています。

基本的な仕組みや操作方法は、どのメーラーでもほぼ同じです。そのため、ひとつのメーラーの操作方法を習得しておけば、他のメーラーでも応用することができます。

Outlookの使い方をマスターし、ビジネスメールの書き方を習得しておけば、まず問題ありません。

では次項で、さっそくOutlookの設定を行ってみましょう。

更新履歴

2014年2月22日
ページを公開。
2018年1月10日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。
2020年4月19日
メールソフトをWindows LiveメールからOutlookに変更。

参考文献・ウェブサイト

当ページの作成にあたり、以下の文献およびウェブサイトを参考にさせていただきました。

文献
なし
ウェブサイト
なし